【増資って何?】資本金の額を増やすことです ~簡単に言うとシリーズ!~

ビートラック行政書士事務所 水谷です!

今回は増資についてご説明していきます♪

わかりそうでわからない 簡単に言うとシリーズです!

ラフにわかりやすさ重視で書いています^^

📝point

  • 増資とは会社の資本金を増やすことだよ📍
  • 資本金を増やす方法でメジャーなのは株式発行だよ📍
  • 他にも増やす方法はあるよ📍

📌株式を発行することを増資といいます

その名の通り、「資」本金を「増」やすということです。

正確な定義は、資本金とは設立又は株式の発行によって会社に払い込まれた額を指します。

以下株式会社のパターンで説明いたします。

まず、設立時の資本金は1円以上でOKです。

だいぶ前に法改正があり最低額が撤廃されました。

昔は300万円以上なきゃいけない、とか、役員は何名以上必要など色々決まりがありました。

規制緩和でだいぶ緩くなりましたね。

その意味では、会社設立≒起業はだいぶ楽になりました。

裏を返せば、20万円くらいあれば誰でも社長になれるということです。

📌株式を発行すれば、増資が可能です

まず、資本金が少ないからといって、会社の規模が小さいということはありません。

会社の規模を計るものではないんですね。

会社の業績とは関係ないということになります。

ですので、資本金が億単位あっても、残念ながら潰れてしまう会社もあります・・。

資本金を増やすには、株式を発行することが最もポピュラーな方法です。

株式の発行とは、会社が株を発行すること(そのままですが)です。

少し難しい言い方をしますと、株式というのは会社の所有権を細かくしたものです。

全部集まると所有権100%です。

所有権は一般的に1つのイメージが多いでしょうか。

そのようなイメージの方は、法的なセンスがあるかもしれません。

法律上、「共有」という考え方があるので、所有権は1つに限られません。

つまり、「B君。この車を二人で買おう」「A君。わかったよ。半分お金を出すよ」

という関係はOKです。

この場合、車の所有権はA君1/2、B君1/2になります。

つまり、1つのものに対して、所有権が2つある状態です。

法律君は共有が嫌いです。

何とも中途半端なので、単有にしてくれ!と思っています。

ですが、現実的に共有という考え方を認めないと、回らないのが世の中です。

高級車を2人で買えないとしたら、一生乗りたい車を買えない人も出てきます。

メーカーもディーラーも売れてほしいはずですし、売れれば国は税金で潤います。

会社も同じです。

会社って高いんです。(普通は)

一人では買えません。(柳井さんとか孫さんなら買えるでしょうが)

しかも、いろんな人からお金を出資してもらって、お金をたくさん集めたいですよね。

自分一人のお金には限界があります。

そこで、会社の所有権を切り売りします。

その切り売りされた所有権を、株式と呼びます。

つまり、「株式発行~」とは、「誰か会社の所有者になってみませんか~」という呼びかけ何です。

そうして、株式を買ったお金が会社に払い込まれます。

準備金という資本金よりちょっと取り崩しが便利なお金もありますが、

基本的には払い込まれたお金が資本金となりますので、増資完了となります。

📌「組み入れ」をすることで資本金を増やすこともできる

その他、「準備金の資本組み入れ」「剰余金の資本組み入れ」というテクニカルな手法でも、

資本金を増やすことが可能です。

準備金、剰余金の説明をします。

準備金は、資本金にする前の段階のお金です。

何とも中途半端な感じがしますが、

資本金というのは、債権者様へのアピールに使われる足りするので、

簡単に切り崩せない、という特徴があるんです。

別に業績とは関係ありませんが、与信などに使われることは多々あります。

お金を貸したり、物を売ったり(後払い)する際に、

資本金1円の会社は、取引できないことがあります。

相手「1円しかないのか。業績はわからないけど、1円しか株主は払い込んでないんだな。

返済に困ったときに、この会社はお金を返せないかもな。貸すの怖いな。」

ということです。

これが「切り崩しが難しい」ことと何の関係があるのでしょうか。

それは、こういうことです。

相手「資本金100億円もあるのか!。実際いくらキャッシュがあるかはしらないけど、少なくとも

1000万円の借金くらいは直ぐ返せるだろうから、貸すことにしよう!」

・・後日

相手「え?資本金1円になってる!どういうこと?」

つまり、債権者への裏切りになるので、

厳格な手続きを踏まないと資本金は減らせない(これを減資といいます)んです。

ですが、会社としては、ある程度柔軟にお金を右から左に動かしたいですよね。

だって、株式を売るのは、大量に運転資金が欲しいからです。

せっかく仕入れた運転資金が使えないのでは、意味がありません。

そこで「準備金」の登場です。

準備金もそこそこ厳格ですが、資本金より扱いが緩くてOK何です。

この準備金を資本金に格上げすることを準備金の資本組み入れと言います。

定義的には少しずれますが、資本金を増やすという意味では増資に当たります。

同じように、剰余金も資本組み入れが可能です。

剰余金は基本、債権者様の顔色をうかがう必要はありません。

その名の通り、余剰のお金なので、行きつく先は会社の所有者の皆様です(配当)。

株主様用のお金を資本金に格上げしたら配当受けられないじゃないか!

ということになりますが、その通りです。

ですが、戦略として、

株主「配当に回している場合じゃないな。仕方ない。配当は諦めて資本金に回そう」

ということも場面としてはあり得ます。

📌株式の発行のパターンは?

大きく分けて2つあります。

1つは既存の株主に「ほしい人売りますよー」と募集すること

2つ目は「地球人の皆様~。株式買いたい人いますかー」と募集することです。

前者を株主割り当て

後者を第三者割当(第三者割当増資などとも言います)

と呼びます。

なんで分けているの?という話ですが、

株式は=所有権です。

会社(というより世の中全てそうかもしれませんが)で一番エライのは、

株主様です。

なぜなら所有者だからです。

その意味では、取締役や社長さんはエラくありません。

彼らは経営はしますが、必ずしも所有者ではないからです。

(株主が社長になることもできます)

ですが、前述の通り、エライ人はたくさんいます。

そうです。株式は所有権を切り売りしているからです。

では、どうやって会社を動かせばいいのでしょうか。

多数決(一人1ポイント)はいけません。

なぜなら、100億円出資した柳井さんと、1万円しか出資していない私が対等なわけがないからです。

対等だとしたら柳井さんはきっと怒るでしょう・・。1万円しか出してくれないかもしれません。

そこで、1株1万円とすると、1万円で1ポイント買ったのだ、ということにしました。

こうすれば、柳井さんは100万ポイントもっていることになりますよね。

ポイントで多数決するイメージです(実際はもう少し複雑ですが)

こうすれば、私の意見など黙殺できます。。

株主割り当ては、ポイントに変動が生じないようにする仕組みなんです。

わかりやすくするために、第三者割り当てを説明します。

第三者割り当ては既存株主のみならず、地球人全員を対象とします(別に宇宙人を含めてもOKですが)

つまり、孫さんが1000億円出資してくるかもしれません。

そうすると柳井さんの天下は終わります。

誰に何株売るかは会社が決めていいからです。

世の中資本主義ですし、戦略として

会社の経営層「柳井さんの発言力が大きいと、やりたいことが全部却下されてきついんだよなー。

この前も、A社長クビにされちゃったし。孫さんなら考え方合いそうだなー」

ということはあり得ます。

ですが、柳井さんは怒ります。

100億円も出資したのに、翌日から弱小株主になり下がるのは許せません。

(実際は越えないといけないハードルがいくつもあるので、このようにスムーズに事は進みません)

ですが、既存株主への割当の場合、特別ルールが発動されます。

それは「既存の割合通りに、購入権を発生させる」ということです。

つまり、柳井さん100億円分、私1万円分、既存株式を持っています。

この状態で、100億1万円分の新株を発行する場合、

私は1兆円貯金があっても、1万円分しか買う権利がありません。

柳井さんが100億円分、私が1万円分新株を買うと、発言権は全く変わりませんよね。

つまり、会社は増資もできるし、柳井さんを怒らせることも無いんです。

このような実情があるので、

2つ手続きを用意したということになります。

📌まとめ

・株式を発行することを増資というよ

・株式発行以外にも方法はあるよ。でも普通の会社はあまりやらないかも。

・大きく2つ手続きがあるよ。大半の会社は既存株主への割当かも。

いかがでしたでしょうか。

各種許認可が必要な業種の場合、資本金の額が問題になることがあります。

そういった際は是非弊所にご相談下さいませ。

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